LET'S ENJOY GREAT Historic Places in MELBOURNE
大陸南東部に位置するビクトリア州メルボルン。
自然と人の暮らしが調和した環境を持つビクトリア州は、オーストラリアの産業・文化の中心地としての歴史を歩んできました。そんな歴史を象徴するのが、州都メルボルン。オーストラリア初の世界文化遺産「ロイヤル・エキシビション・ビルとカールトン庭園」をはじめ。時間をかけてじっくり堪能するべき遺産にあふれています。
ファッショナブルで洗練されたメルボルン市民と都市の姿に溶け込むように存在する遺産を訪れ、往時の人々に思いをはせてみてはいかがでしょうか?
要チェック!
カールトン庭園とともに世界遺産に登録
王立展示館(ロイヤルエキシビション・ビル)は、1880年に開催された国際博覧会のために建設された展示館。カールトン庭園の奥に位置しています。
19世紀半ばから20世紀初め国際博覧会の多くは一時的な会場で開催したのに対し、メルボルンでは恒久的な建物として造ったため唯―現存する世界博の建物となり、2004年にカールトン庭園とともに世界遺産に登録されました。これはアボリジニ関連の複合遺産を除き、オーストラリア初の文化遺産なのです。
設計はメルボルン市庁舎やビクトリア州立図書館を設計したジョセフ・リード。
オーストラリア初の大陸ヨーロッパ風の建築であり、見事な装飾が施されたドーム天井や正面入口、窓の欄間、十字型のフロアプランなど、ビザンチン、ロマネスク、ルネッサンスを複合した当時の典型的な展示館となっています。館内のホールは、19~20世紀初頭にかけて世界各地で開催された万博会場の典型例で、万博の歴史を現代に伝える貴重な建造物ともいえるでしょう。そんな内部は非常に広いつくりで丸天井や大広間、さらには装飾や細部にわたる緻密画が美しく思わず見入ってしまうほどですよ。
1888年にはヨーロッパによる植民地化から100周年を記念した博覧会も開催されました。6ヵ月の開催中にメルボルンの人口の2倍となる200万人以上が訪れたといわれています。また1901年にはここで第1回連邦議会の開会式が開かれ、その様子を描いた絵画も展示されているなど、当時のビッグイベントがこの場所で行われていたことを如実に表しています。
今でも展覧会やイベントなどとして使用されている王立展覧会は、観光客だけでなくメルボルンの人々も訪れる賑わいある場所となっています。中に入るにはガイドツアーを予約しておかなければなりませんので気を付けてくださいね。毎日14時からです。ガイドの誘導でロイヤル博覧会ビル内を見学する事ができます。
オーストラリア人の憩いの場
メルボルンは「ガーデンシティ」と呼ばれるほど多くの公園を有する都市でもあります。その中で特筆すべき存在なのがカールトン庭園。シティの北東に広がる庭園です。2004年に王立展示館とともにユネスコの世界遺産に登録されています。
カールトン庭園は、24時間オープンしており、約26ヘクタールある敷地内には、王立展示館に隣接するメルボルン博物館や、巨大スクリーンをもつアイマックス・シアター、テニスコートと児童広場などもあり、オーストラリア人の憩いの場になっています。 ゆっくりと散策できますし、噴水や花が咲き乱れる様子は本当に綺麗です。
メルボルンのシンボル
フリンダースストリート駅は、フリンダースストリートとスワンストンストリートの交差点に位置する、1日約25万人が利用するターミナル駅。
オーストラリア国内初の駅として1854年に完成し、この駅を起終点にしてメルボルン郊外への電車が出ています。
駅前は多くの人でにぎわい、観光馬車も待機していて旅行気分に浸りましょう。
青いメルボルンの空に映えるエドワード王朝風の威風堂々たる黄色がかった外観の建物は、国内外から広く愛され、1909年に完成したドームのある古い駅舎はトラムと並んでメルボルンのシンボルとなっています。ちなみに玄関に並ぶ時計はメルボルンで最も有名な建物で、遺産登録もされています。
また、市民や観光客から、代表的な待ち合わせスポットとしても人気です。
夜は夜でライトアップされ、非常に存在感がありきれいですのでぜひ訪れたいですね。
駅の下には、キャンベルアーケードと呼ばれる地下街があり、数件のショップとカフェが立ち並び、定期的にイベントが開催されています。
ガイドツアーに参加することで、この駅とメルボルンについて、より深く知ることができるでしょうね。
フリンダースストリート駅とはす向かいには、メルボルンの観光名所セントパトリックス大聖堂がありますので合わせて訪れたいですね。
オーストラリア最大のゴシック建築
セント・パトリック大聖堂はビクトリア州のローマカトリック総本山のネオゴシック様式の大聖堂。
ピューリタン思想に影響を受けた荘厳な造りで、オーストラリア最大のゴシック建築でもあります。ブルーストーンで作られたその美しい姿を一目見ようと、信仰を問わずたくさんの人が訪れる名所となっています。ちなみに1974年と1986年にはローマ法王も訪れています。
シドニ―のセントメリーズ大聖堂を担当したウィリアム・ウォーデルが設計したこの大聖堂は1858年に建設が始まったのですが、労働者が金塊探しで不足、不況で滞ったりで最終的に完成したのは1939年。80年以上の歳月をかけて建設されました。
古き芸術と技術の粋を集めて建てられたこの大聖堂は、遠くからでも眺められる高さ約103メートルの尖塔をもちます。雨どいにはゴシック建築を代表する素晴らしい彫刻のガーゴイルも。夜にはライトアップされ、その優美な姿をより一層際立たせてくれます。
一歩足を踏み入れると、水が流れるような静かな音が響き渡り、アーチ型天井の立派な梁、モザイクの床、真鍮のパーツ、色とりどりのステンドグラスからの光がやさしく堂内を照らし、神聖な世界を演出しています。
ミサは毎日、平日2~3回、日曜日は5回、祝祭日は1回行われています。セント・パトリック大聖堂の聖歌隊の本拠地でもあり、毎週日曜日の午後のミサではその歌声を聞くことができます。
また館内には、カード類やセント・パトリック大聖堂ならではのお土産品などを取りそろえたショップもあります。さまざまな記念品やキリスト教に関する品々が売られています。
メルボルン市街地のターミナル駅であるフリンダース・ストリート駅のある通りの向かいにありますので観光に便利ですね。
キャプテンクックの家
1768年からの10年間、3回にわたる大航海で、南太平洋の地理的発見に貢献したイギリスの海軍士官ジェームズ・クックが住んだ家。
両親がイギリスのヨークシャーで住んでいた家で、彼も大航海までの間をこの家で過ごしたといわれています。1934年のビクトリア州100年祭の記念にラッセル・グリムウェイド卿からメルボルン市に寄贈され、フィッツロイガーデンズ内に移築。18世紀のイギリス北部の生活をしのばせる家具や道具のほか、クックの生涯と航海に関する資料が展示され、18世紀の暮らしを垣間見ることができます。またイギリスの伝統的な英国式ガーデンが再現され、そこに植えられた植物やハーブも注目です。
ちなみにキャプテンクックの家の郵便ポストから投函された手紙だけに押される、オリジナル消印が押されて届きますので、良い記念になるでしょう。
ギリシア神殿を髣髴させる
ビクトリア州議事堂はギリシア神殿を髣髴させるコリント様式の姿が美しい、連邦議会が聞かれた議事堂です。
ゴールドラッシュの最盛期1856年に建設された議事堂で、1901年には初の連邦議会がここで招集され、オーストラリア連邦が成立した1901年からキャンベラに首都が移る1927年まで連邦議会が開かれていました。
とても大きなスケールの建造物ではありますが、細かく見ていくと壁面の装飾も美しく、時間をかけて造られたことも納得。
議会休会時には―般向けに上院、下院、図書館などが見学できる40~ 50分の無料パブリックツアーを実施しており、歴史や議会の仕組みなどの解説が聞けるので参加してみてください。予約は必要なく、始まる時間に合わせて集合して参加してください(6名以上の団体は要予約)。入館前にはセキュリティチェックがあります。
数々のツーリズム賞を受賞
ゴールドラッシュ時代に大量の移民がやってきたことで増加した犯罪者に対処するため、19世紀中頃に建造されたものが旧メルボルン監獄。
1842年から1929年までにここで135人が実際に処刑された場所です。メルボルンで最も古くから残る建物のひとつで、訪れる価値のある観光スポットとして、数々のツーリズム賞を受賞してきました。
拷問道具、処刑道具が展示され、実際に使用されていた独房が公開され、少し背筋がぞっとする施設。多くの独房は、監獄の暮らしぶりや刑罰、ここに収容された有名な犯罪者にまつわる物語が紹介されており、刑に処された囚人の顔をかたどったデスマスクが展示。その中には悪名高い犯罪者のマスクもあり、彼らの目をじっと見つめることができます。
ビクトリア時代に無実の罪に問われてアウトローとなり、権威と闘ったオーストラリアのヒーロー、ネッド・ケリーが処刑された場所でもあります。囚人を実体験できるツアーに参加すると監獄の中と拘留の様子がよく理解できるしょう。逮捕と独房監禁を体験し、刑務所生活を味わう体験型ツアーです。
どのように囚人を拘留していたか、どのように逮捕されたのか、ネッド・ケリーの最後の足跡をたどりましょう。
また、プロの俳優による怪談話を聞き、監獄の暗い過去を探るナイトツアーも定期的に催行されるので、参加してみてはいかがでしょうか。夜をロウソクの灯りで巡るガイドツアーですので、昼とは違った監獄の様子を見ることができる興味深いツアーです。ナイトツアーは予約が必要で、旧メルボルン監獄のホームページから予約することができます。
旧メルボルン監獄は、メルボルンの市街地に位置し、無料のシティサークルトラムの停車場が近くにあり、メルボルン中央駅からも徒歩数分の場所にあります。
メルボルンの台所
1878年オープンという長い歴史をもつメルボルン最大のマーケット。
野菜や果物など生鮮食料品のほか、衣料品や小物などの生活雑貨を扱う店が1000以上出店していて、特に朝は活気に満ちあふれています。各国の食料品のほかフードコートやカフェもある。11月末から2月末と8月は毎週水曜にナイトマーケットも開かれています。
死ぬまでに行きたい図書館
1856年に完成した歴史的建築物でオーストラリア最古の図書館がビクトリア州立図書館。
神殿のような造りでまるでギリシャの神殿を思わせる佇まいは、近くで見るとかなりの迫力。
2万冊の蔵書はじめ、数十万の絵画、新聞、地図、写本、オーディオやデジタルメディアまでを所蔵しています。
4~6階が吹き抜けになり、机が放射状に配置されたドーム空間「La Trobe Reading Room」はトリップアドバイザーの死ぬまでに行きたい世界の図書館にも選ばれました。
この図書館では訪れる人がみな思い思いに芝生に寝っ転がったり友人と語らったりで、メルボルンシティのど真ん中に位置していることもありメルボニアンの憩いの場となっています。メルボルン・セントラル駅から歩いてすぐ、RMIT大学に隣接しています。
ギャラリーでは定期的に絵画や彫刻作品の企画展示が行われ、無料で鑑賞できます。
1時間のガイドツアーも毎日14:00から実施。Wi-Fiも無料ですよ。
世界一美しい図書館でメルボルン観光の際はマストになりますね!
ビクトリア州の歴史を知る博物館
1850年代にビクトリア州で始まったゴールドラッシュで栄えた時代に造られたメルボルンを象徴する建物のひとつ。
メルボルン随一のブルーストーン建築といわれています。
1862年に完成後、3階に州総督や長官、2階は裁判所のオフィスが入り、1階は大蔵省、地下は金庫として使われました。
現在はメルボルンの博物館として、先住民族の話から州が所有する伝説の盗賊ネッド・ケリーの自著、金塊などまでメルボルンの都市の発展にまつわるさまざまな展示が鑑賞できます。大蔵省として使われていた当時の様相を残した部屋を見学したり、ゴールドラッシュとともに発展したメルボルンの歴史をわかりやすく解説してくれています。常設の展示のほか、企画展も開催されていますよ。
100年以上の歴史を誇る
100年以上の歴史を誇るアーケード。
1870年開業と、100年以上の歴史を誇るショッピングアーケードで、リトルコリンズ・ストリートとバーク・ストリートを結び、エリザベス・ストリートにもつながっています。
メルボルン最古のアーケードでもあり、伝統的英雄のコッグGogとマコッグMagogの大時計が名物。アンティーク、ジュエリー、輸入雑貨など古くからある店が多いです。また、ホットチョコレートが有名なココブラック、ハンドメイドのキャンディ店sugaなど個性的な店も揃い、通るだけでも楽しめるでしょう。
優雅なショッピングを
コリンズとリトルコリンズ・ストリートを結ぶのがブロックアーケード。
西側はエリザベス・ストリートにもつながっています。1891年から1893年の間に建てられたもので、ミラノのアーケード、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のカッレリアを模したという上品で洗練された建物は歴史的建造物に指定されていますよ。
優雅な雰囲気のなかに、貴金属やフティックなど高級専門店が軒を連ねる。ホープタウン・ティールームズなど名物ティールームもあり、カフェやショップも趣があるメルボルンらしいスポット。
レトロなショッピング体験
1925年建造の歴史的な建物のショッピングビル。
フリンダース・レーンとスワンストン・ストリートに入口があり、T字型になっています。
ニコラスピルの一部で、設計はハリー・ノリス。
現在もオリジナルの建物が残され、なかでもステンドグラスの天丼と床のセラミックタイルが目を引くでしょう。1960年代ファッションのルート66、古書店など古くてよいものを大事にしている店が入っており、中を歩いていると、タイムスリップしている気分にさせられますよ。
おしゃれな食のマーケット
メルボルンを代表する市場のひとつ、プラーンマーケットは130年以上の歴史がある市場です。
メルボルンシティから電車やトラムで15-20分ほどのサウスヤラのコマーシャルロード・チャペルストリートの近くに位置しています。メルボルンで最もファッショナブルと言われる街だけに、場所柄マーケットの中でも清潔感のある市場です。
もともとは現在のグラタンガーデンにあったマーケットは1850年代以降の増加する人口に対応し、1881 年までに現在の場所に移されました。
こぢんまりしている市場ですが、オーガニック食材に特化した店やプロ向けの店もあり、食のエキスパートが通う、今の食のトレンドがわかる場所。様々なお店から色々な試食を勧められ、ソーセージやお肉から、コーヒー・スイーツ・チーズ・ディップ等種類も幅が広くそれだけで楽しめます。今まで挑戦してこなかった食材も、試食して美味しければ安心して購入することもできますよね。
蜂蜜・コーヒー豆・ナッツなど、おみやげにピッタリの商品も多く見つけることができますよ。
ひと休みできるカフェが集う広場もあり、ここでのんびりコーヒーやお茶をのみながら、買い物途中に一休みするのも魅力の1つ。クオリティフードが集まる新しい食材を発見するHidden Gems・ツアーも実施されていて人気です。
緑のなかで深呼吸
メルボルン王立植物園は、1842年に造園された歴史ある英国式庭園。
38ヘクタールの広大な敷地に1万2000種の植物約5万株が植えられ、50種類以上の野鳥が生息しています。
年間180万人が訪れメルボルンの文化と貴重な資産として、市民や観光客から愛されているこの植物園には、庭とともに池が美しく配置され、バードウォッチングにも適しています。
というのも、植物園は都会の自然保護区としての役割も果たしており、園内の池に棲む黒鳥やベルバード、キバタン、ワライカワセミをはじめ、固有の野生動物たちの安息の地となっているからです。
四季折々に美しい花々が咲き、いつ訪れても新しい発見があるはず。季節によって見どころも異なるので、戦争慰霊館側にあるビジターセンターでその季節のおすすめの場所を聞くのがいいでしょう。
夏場には、アウトドアシネマ(屋外映画館)や劇場として、定期的にイベントを開催。大勢の市民や観光客らが訪れます。
2ヶ所のカフェレストランがありますので、休憩やランチにも最適。園内の売店「ガーデンズ・ショップ」は、文房具からスキンケア製品まで、植物に関連した小物を取り揃えており、お土産探しにもぴったりですよ。
園内全部を回ると通常2~3時間、かなりの広さなので先に地図をもらっておきましょう。ビジターセンターを起点にするのがわかりやすいです。
有名なアボリジナル・ヘリテージウォークのツアーもここで実施されています。
テラスハウスの原型
メルボルンの中心から南東、植民地時代からの高級住宅地サウスヤラにある白亜の邸宅がコモハウス。
1847年に建てられた建物はメルボルン統治官や、アーミテージ家などの上流階級の人々に代々所有されていましたが、現在はナショナルトラストが管理しています。真っ白なテラス式の建物はテラスハウスの原型ともいわれています。ちなみに名称は北イタリアにあるコモ湖にちなんでいるそうです。
邸宅内には、夜ごと大勢のゲストを招いていた舞踏の間や客間から寝室まで1920~30年代の内装やアンティーク家具などの調度品が保存され、ガレージにあるクラシックカー、造園家ミュラーによるメルボルンで最も美しいと評判の高い庭園など当時の豪華な生活がしのばれます。保存状態はとてもよいです。
月に2日(水・土曜)行うガイドツアーでのみ見学可能。庭園とカフェは毎日オープンしています。
メルボルン最古の現役市場
オープンは1867年とクイーンビクトリア・マーケットより古い、メルボルン最古のマーケット。
コベントリー・ストリート側は火事で建物の一部を失ったが1980年代に再建されました。
クイーンビクトリア・マーケットより規模は小さいものの野菜や果物、雑貨、本、インテリア、洋服と各種の店が入り、水曜に開いているマーケットはメルボルンでここだけですので重宝されます。マーケットの中にフードコートがあるほか、セシル・ストリート側に飲茶の店やカフェがあるので、食事がてらお店を見て回りたいですね。ローカルの人もたくさん集まりますよ。
メルボルンの総合アート施設
国内最大のパフォーミングアーツ施設がアーツセンター・メルボルン。
サウスバンクに位置するビクトリア州芸術指定地区の中心的シンボルで、文化と芸術都市としてのメルボルンを象徴する建築のひとつです。
ヤラ川の南岸に位置する、美しい緑に囲まれた場所に、天を貫くような鋭利な尖塔をイメージさせる斬新な外観設計はオーストラリアを代表する近代建築家のひとりロイ・グランズの作品。夜のライトアップされたアートセンターは、美しく幻想的な姿で、メルボルンの夜に彩りを添えています。また、ジョン・トラスコットによるインテリアも特筆すべき見事さです。
オペラやミュージカルが上演されるステイトシアター、演劇やダンスが行われるプレイハウス、376席の小規模なフェアファックススタジオの3つの劇場と、ヤラ川沿いの別館にある音楽ホールのヘイマーホールから構成されています。
オペラオーストラリア、オーストラリアンバレエ、メルボルン・シアターカンパニー、メルボルン交響楽団の本拠地ともなっていますので、音楽、演劇など年間を通じ、様々なコンサートや演劇、バレエの上演、イベントなどのパフォーマンスを見ることが可能です。
またパフォーミングアーツのコレクションは国内随―で、常に企画展が行われています。
館内は、美術館やギャラリー、ギフトショップのほか、会議施設やレストランなども併設されていますし、舞台裏見学ができる90分間のバックステージツアーは日曜日に、館内のギャラリーとステートシアターを巡る60分間のツアーが月曜日から木曜日と土曜日に行われています。
100年以上前の貨物帆船
ポリーウッドサイドは1885年にイギリスのベルファストで建造された帆船の貨物船で、ナショナルトラストによって復元、メンテナンスされ、一般公開されています。
南米とイギリス間を就航後、20世紀初頭はニュージーランドとオーストラリアを運航するなど、オーストラリアの海運の歴史を語る文化財のひとつ。
ミュージアムで船の歴史をたどるギャラリーを見学後、定期的にあるガイドツアーで再現された船の中に入ることができちゃいます。第1日曜は海賊の格好をするパイレーツサンデイを実施しています。
絶景が望めるスポットでもあり
オーストラリア人の慰霊館にしてメルボルンの観光名所の1つ。
第1次世界大戦でビクトリア州から出征し、戦死した人を慰霊するため建設され、現在はあらゆる戦争で戦死したオーストラリア人の慰霊館になっています。毎年何十万もの人々が、追悼に訪れ、戦没者たちに敬意を表しています。
第1次世界大戦に出征して生還したふたりの建築家がデザインし、第2次世界大戦後には新たに記念塔が建てられ、オーストラリア軍がこれまでに戦った地が刻まれています。
一歩足を中に踏み入れると、そこには静かで神聖な空気が漂っています。また、館内の床面に設置された石碑には、終戦の日時に光が差すよう設計されており、それに合わせて追悼式が行われていますが、訪問者がいつでも参加できるよう30分毎に光の投影による追悼式が行われます。
前庭には、第二次世界大戦の追悼と祈念のために1954年から消えることのないエターナルフレーム(永遠の炎)が点火され続けています。また、ビジターセンター内には、関連する資料や品々を展示したギャラリー常設展のほかさまざまな企画展が開催され、こちらも見応えがあります。
また慰霊館は、メルボルンの街並みが一望できる小高い丘の上にあり、周囲は13ヘクタールの美しい公園になっています。ですので、慰霊館の2階からは360度の絶景が望めるスポットでもあります。
11:00と14:00に無料のガイドツアーがビジターセンターから催行していますので興味のある方はぜひ。
州最大の個人大邸宅がある
メルボルン郊外ウェリビーにあるチャーンサイド家の邸宅がウェリビーパーク。
1838年と1841年にスコットランドから移住したトーマスとアントリューのチャーンサイド兄弟が築いたもので、1877年建造、全60室でビクトリア州最大の個人邸宅です。
それが今や、庭園・豪邸・ホテル・動物園・バラ園・ゴルフ場・乗馬センターを持つ総合観光スポットとして人気となっています。
ローマカトリック教会の所有となり、聖職者を目指す若者のコープスクリスティ・カレッジとなりました。1973年には州が取得し400ヘクタールの土地と邸宅が公開されています。
パーク内には5000本のバラが植えられたローズガーデン、ファーム、ワイナリーがあり、見どころは多いです。
いかがでしたでしょうか?メルボルンの多彩な歴史を味わえる遺産の数々。ぜひ観光の一助となればうれしいです。