海外旅行の中で、「どのエアライン(航空会社)を選ぶか」は、その旅の印象を左右する重要なポイントです。
不安がつきまとう飛行機での移動ですもの。この時間をいかに快適に楽しく過ごせるかは、エアライン選びによる部分も大きいのです。子供向けサービスは航空会社によってさまざまですので、エアライン選びのポイントを紹介します。
子連れの場合には、特に子ども向けのサービスのあるなしなど、エアラインによって差があります。快適な空の旅をするためにひと手間を惜しまず、ポイントを押さえて情報収集をしましょう。
子連れ旅行で航空会社を選ぶ際のチェックポイント
子連れ旅行の場合、航空会社を選ぶポイントは4つあります。
安心・安全性
なんといっても安全な航空会社に限ります。残念ながら、飛行機事故はゼロになりません。過去の例をみて、古い機材を使用して飛ばしている航空会社は要注意です。その点、日本の航空会社や大手外資系航空会社がおすすめです。
また、不慣れな子連れ旅では言葉の心配も大きなストレスになりがちです。そう言う点でも、日系航空会社ならスムーズにコミュニケーションが取れて安心でしょう。子供の体調不良など困ったことがあったときも、細かく説明でき、対応してもらえるのは心強いです。日本流のきめ細かなおもてなしが受けられるのもうれしいですよね。
直行便
目的地まで、直行便で行ける航空会社です。移動の時間はなるべく短いほうが子供の負担も軽くなりますので、子連れの場合、飛行時間が短いに越したことありません。乗り継ぎがあると移動時間が長くなってしまうので、直行便と経由便があるなら多少高くても迷わず直行便を選びましょう。
格安ツアーや格安航空券を利用する場合、何回も乗り継ぎが必要なこともあるので、事前によくチェックしておきましょう。行き先都市によっても、乗り継ぎ便を利用しますが、その場合「どこの航空会社を利用すれば、乗り継ぎがスムーズか?」旅行会社のカウンターにてお聞きして下さい。端末ですぐに調べてもらうことができます。
出発・到着時間の好み
海外へのフライトは、出発や到着が早朝や深夜になる便も多いです。ナイトフライトは子供にとっても負担が大きく、ぐずって親子ともにぐったりしてしまったり、寝不足で体調を崩すことも往々にしてあります。その一方で、ぐっすり眠ってくれるのでナイトフライトがいいというママもいますので。そこは子供の性格や嗜好なども考慮して選びましょう。
子供向けサービス
子ども向けのサービスの充実している航空会社です。子供向けのサービス・機内サービスは航空会社によって異なるだけでなく、同じ会社でも路線や時期そして機材(例えばボーイング747など)によっても異なりますので、事前に航空会社に問い合わせをして、確認されることをおすすめします。
サービスとしては、赤ちゃん用簡易ベッドのパシネットやチャイルドミール、絵本、おもちゃなどさまざま。離乳食やベビーミール、アレルギー対応食などを用意してくれる航空会社もありますよ。どんなサービスがあるのか、事前に確認しておきましょう。
座席指定
なるべく座席指定の融通の効く航空会社です。子連れ旅行の場合、座席選びが一番大きなポイントです。詳しくはこのページのかぶにてご紹介しますので是非お読みください。
子連れ旅行での座席について
子連れ旅行では、機内の座席選びはとても重要
それでは子連れの場合、どの席が良いのでしょうか?よくスクリーンの前をすすめている本やガイドブックを見かけますが、確かに足元が広いものの、ひじ掛けレバーが上がらず、かえって使いにくい時があります。それにパーソナルテレビがない場合、大型スクリーンで映画等が上映されますので、眩しくて寝付けない子どももいます。動くことが好きな活発なお子さんでしたら、スクリーンの前は、スペースがありますので良いかもしれませんが、ニュースや映画上映中にスクリーンの前でドタバタ動き回られると、他のお客さんは落ち着いて見ることができませんので、こ注意下さい。
座席選びのポイントは3つ
窓側
子供は外を眺めさせておくのが一番です。地上の景色が見えても、雲しか見えなくても、空を飛んでいることを実感してもらえます。
最後部
飛行機は後ろのほうへいくと、席数が減って、通路が広くなっています。予約は前方から順に埋まりますから、空いていることも多いですね。トイレが近いというのもポイント
早めに空港へ行く
事前に座席指定ができない場合は、とにかく早めに空港に行きましょう。早い者勝ちです―満席に混んでいる場合、最悪家族がバラバラになってしまう可能性も…
バシュネット(ゆりかご席)を予約できる
二歳未満は座席なし、つまり親の膝の上に座ることになるのですが長時間のフライトで、これはけっこう大変です。おすすめは、バシュネットと呼ばれる赤ちゃん用のゆりかご席の利用です。親にとっては抱っこせず、そこに寝かせておけるので楽ちん。二歳未満の赤ちゃんを連れて行く場合は、ぜひバシュネットを予約しましょう!
しかし注意点もあります。1つ目は数に限りがあること。2つ目はバシネットの予約は当日のチェックイン時に確定となる点。この2点に関しては特にハワイやグアムなどのリゾート路線の場合、赤ちゃん連れも多いですので、早めのチェックインがおすすめです。また、3つ目は利用できる体重や身長の制限がある点。4つ目はLCCなど利用航空会社や路線によってバシュネットの用意がまったくない場合もある点。この辺りは事前の啓作の際に必ず各国空海社のHホームページなどでサービスをチェックしておきましょう。
バシュネットを利用しないなら、ひじ掛けが上がる席がおすすめ
ママのひざの上でねんねできたり、もし空いていて運が良ければ、真ん中4席をゆったり使うことも可能です。経験から、ビークシーズンや飛行機が満席でない限り、座席選びはビジネスクラスに近い前方よりも、後方の方に空席が多く(残念ながら逆の時もありますが)、安定飛行になると、座席の移動も可能になりますのでおすすめです。
幼児であっても座席を確保するという選択肢も
また大人一人で幼児を2人連れて行く場合など、二人共を膝の上に乗せることはできないため、一人は小児運賃を支払って座席を使用する必要がある方もいらっしゃるかもしれません。もしくは長時間子供を膝の上に乗せておくのは大変であるという理由で、二歳未満であっても小児運賃を払って座席を確保する人も良く見かけます。この辺りは個人の自由ですので、お金に余裕があればそういう選択もありかと思います。
しかし、このようなときにも注意点があります。特に座位を保てない赤ちゃんが単独で席を使用するような場合は、チャイルドシートを利用することになります。航空会社が用意するチャイルドシートを借りることも、自身でチャイルドシートを用意し、持ち込むことも可能です。航空会社や機材によって対応が異なる場合もありますのでこちらも必ず事前に各社ホームページなどでご確認下さい。
子連れの賢い座席確保の裏ワザ
飛行機に空席があるか否かを前日にインターネットで調べて、出発当日もチェックインカウンターで空席があることを確認したら、なるべく周辺に空席が多い座席にアサイン(座席の割り当て)し直してもらいます。チェックインのコツは、p78で紹介しています。そちらを参照してください。空席を利用して、子どもを横にさせる場合、万が一の乱気流に遭遇した時の対策として、寝ている子どもにもシートベルトをやや緩く締めておくと良いでしょう。座席からの落下防止にもなります。お正月やお盆などのビークシーズンの時は、ほぼ満席ですので、残念ながらほとんど空席を利用することができませんが(その場合、背もたれを倒してねんねかママかパパのひざ枕でねんねです。)わずかながら当日キャンセルの可能性もありますので、チェックインカウンターで聞いてみましょう。座席を広く使えるかは、皆さんのちょっとした努力次第です。
座席指定について
それでは、座席指定の事前予約は可能でしょうか?残念ながら、パッケージツアーや格安航空券ですと、ほとんどの航空会社で不可です。それでもツアーの場合、座席番号まで指定はできないものの、「スクリーンの前」「通路側席」「窓側席」など、大まかなことは、リクエストベース(要望を受けるが、確証はできないこと)で聞いてくれる親切な旅行会社もありますので、尋ねてみると良いです。座席番号まで指定できるのは、JALの『ダイナミックセイバー』やANAの『エコ割』などのエコノミークラス正規割引航空券※です。申し込み時に座席番号まで指定できますので、機材によって異なる座席の配置を、インターネットや航空会社の国際線時刻表の冊子(たいてい旅行会社のカウンターにあります。)で確認してから申し込まれることをおすすめします。座席の配列は航空会社や旅行会社に尋ねれば分かりますので、予約の際に聞いてみましよう。
子ども向けサービスについて
子連れ旅行でチェックしたい機内サービス一覧
機内で子供が快適に過ごせるよう、航空会社はさまざまなサービスを提供しています。どんなサービスがあるのか事前にチェックして、子供もママも安心して快適な空の旅に臨みたい。フライト時間を楽しみましょう!
主な子ども向け機内サービスは、以下の通りです。
バシュネット
機内取り付け型ベビーベッドで、主にスクリーンがある壁面に設置されます。身長・体重制限は、利用航空会社によって異なりますが、意外とサイズは小さめです。台数も限られていますので、こ利用の場合は早めに予約しましょう。
チャイルドミール・ベビーミール
チャイルドミールは、見た目もかわいらしく食べやすい食事が用意されています。0~8ヵ月の赤ちゃんにはエプロンと瓶詰め離乳食がセットになったポーチなど、ベピーミールも充実。アレルギー対応のベビーミールもあります。
内容等が利用航空会社によって異なり、必ず予約が必要ですので、余裕を持って、出発1週間前くらいまでに、旅行会社または航空会社に直接電話をして予約しましょう。特にアレルギーをお持ちのお子さんがいらっしゃる場合は、その旨を必ず伝えておきましょう。たいていの航空会社で対応できます。
パーソナルビデオ
最近増加しつつあるのが、パーソナルビデオ付きの機内です。個人個人が好きなチャンネルを見ることができますし、中にはゲームができる機種もありますので、幼稚園以上のお子さんでしたら、大喜びです。子供向けの映画やアニメ、グームなど内容も充実しており、子供を退屈させないプログラムがたくさん。機種によってはマンガなどの電子書籍も利用できますし、子供向けのオーディオプログラムもあります。これも航空会社によって異なり、また飛行機の機種によっても異なりますので、事前に確認が必要です。
おもちゃ・記念グッズ
航空会社によって、様々な特典があります。時期によって内容は異りますが、簡単な工作キットや布製のおもちゃなど、飛行機にちなんだオリジナルグッズを用意し、子供に配っています。これらは予約不要ですが、ピークシーズン時などの満席のときは、なくなってしまう可能性もありますので、早めに客室乗務員に声をかけて手にいれましょう。
また数に限りはあるが、貸し出し用の絵本も揃えているので、客室乗務員に声をかけてみるといいでしょう。
オムツ・粉ミルク
機内のオムツと粉ミルクは常備している航空会社とそうでない会社がありますので、こ注意下さい。もしあるとしても、予備用と考えておいたほうが無難です。オムツの場合、サイズや数に限りがありますし、普段使っているオムツと違うメーカーのオムツにした為に、おしりがかぶれてしまったという話もあります。少しかさばりますが、普段使い慣れているオムツを持参しましょう。粉ミルクもほとんどの航空会社で、メーカー指定ができません。お子さんがいつもと違う味のミルクを飲むとは限りません。最近はステックタイプの粉ミルクも販売されており、それほどかさばりませんので持参しましょう。尚、お湯は機内でもらえます。ただし「お湯下さい!」「Boiled Water Please!」と言ってもらうと、熱湯をいれたまま持ってきますので(これがまた熱いのです。赤ちゃんが大傷したら大変ですね。)すぐに飲ませたい場合、約半分はミネラルウォーターを入れてもらって下さい。
子連れ旅行の強い味方。LCCの賢い利用方法
料金設定がリーズナブルなLCCは、ファミリー旅行の強い味方。ただし、サービスに制限があったり、有料だったりすることがあるので予約前によく確認しておこう。下記の注意点に気をつけて、LCCを賢く利用したい。
幼児は無料のケースが多い
国際線の場合、大手航空会社もLCCも2歳未満を幼児運賃としていることが多いです。国際線の幼児運賃は大手航空会社の場合、大人運賃の10%が基本ですが、LCCの場合は無料か、多少の手数料で済むことが多いのです。 /p>
小児運賃の設定が基本的にない
LCCでは、基本的に小児運賃の設定がなく―律大人料金となります。2歳児の場合、座席を確保した上で大人料金がかかってきます。家族全員の航空運賃の総額を出し、大手航空会社利用とどちらがお得かよく比較してみて選択をかけてください。
事前の座席指定はマスト!
基本的にLCCでは、無料での座席指定ができません。子供と離れた席になると困ってしまいますので、追加料金を払ってでも事前に席を確保しておきましょう。座席の場所によって細かく料金が設定されている航空会社もあります。よい席は早めに確保が鉄則です。
ミール&エンターテインメントは有料
機内食は有料ですが、キッズミールを含め数種類用意してることが多いです。また、機内で使えるエンターテインメントも有料になりますよ。座席指定+機内食+預け荷物20kgというようなパッケージサービスを購入できるケースが多いので要チェックです。
時間にゆとりをもって空港へ
LCCはチェックインカウンターが混雑したり、ポーディングプリッジがなくパスで移動したり、ターミナルが遠かったりすることも多いです。慌てないよう移動時間には余裕をもって、いつも以上にゆとりのあるスケジュールを心がけましょう!
子連れ個人旅行の航空券の選び方
子連れの場合、正規割引航空券がおすすめ
最近は、格安航空券とエコノミークラス正規割引航空券との価格差がほとんどなくなりました。JALの『ダイナミックセイバー』(※1)やANAの『エコ割』(※1)なら、事前に座席番号まで指定できますし、マイレージ加算率も格安航空券が50%なのに対して、正規割引航空券は70%(※2)と高いからおすすめ。正規割引航空券は航空会社やたいていの旅行代理店で購入できます。又、インターネットでの申し込みも可能です。さらに、早く申し込めば、申し込むほどお得なのが特長。例えばANAの東京発ホノルル行きで2012年6月1日発7日現地発の往復の場合、通常の『エコ割スタンダードWEB』ですと¥188,600ですが、5日前までに購入する『エコ割5』ですと¥86,000となり、なんと¥102,600もお得です(※3)。ただし、通常の『エコ割スタンダード』と比べて、早割は予約変更ができない等の条件がつきますので、こ注意下さい。
キャンペーンは、インターネットで確かめて、買く利用
航空会社間の競争が激しい昨今ですが、航空会社によっては期間限定で、正規割引航空券のこ利用で、ボーナスマイルが付くキャンペーンなどを行っていますので、これからマイレージを貯められる方は、インターネット等でチェックしてから購入されると良いです
航空会社が決まったら、マイレージクラブに入りましょう!
マイレージサービスとは、利用する航空会社(または提携航空会社)の利用で、マイル数(飛行距離や飛行機座席のクラス、航空券の種類によって予めマイル数が決められている。)が貯まり、マイル数に応じて無料の特典航空券や記念品、クーポン券などの特典と交換できる制度です。クレジット機能が付かないカードを選択する場合は、年会費や発行手数料は無料ですので_是非、入会することをおすすめします。
また、クレジットカードと提携したものは、通常の買い物(カード利用)でマイルが貯まるものもありますので、どちらが自分に合ったカードかよく考えてから入会しましょう。入会の仕方は、専用ウェブサイト又は航空会社のマイレージサービスセンターに電話をして、申し込み用紙を送ってもらい、必要事項を記入して返信すればOK。後日、マイレージカードが送られてきます。またカードとともにこ利用ガイドも送られてきますので、旅行までによく読んでおきましょう。
子供もマイルをためる!JMBキッズクラブ
12歳以下のJALマイレージバンク会員の子供を対象にしたJMBキッズクラブでは、マイルがたまるだけでなく、機体整備の工場見学や実際の訓練施設を使った客室乗務員体験など、会員限定のイベントも用意しています。おすすめです。